アンダルシア巡回セミナー 2016年10月報告

10月16日、Centro de Cultura Asiatica においてJFマドリード日本語アドバイザーの近藤由美子先生による巡回セミナーが開催され、「授業と学習におけるICT(Information and Communication Technology) ,リソース活用」をテーマに、アンダルシア各地から総勢9名が参加しました。

近年、ICTを活用した授業や学習スタイルが普及している中、今後期待されるICT,リソース活用について学習者と教師各々の視点から考えてみました。

セミナーの様子
セミナーの様子

まずはICT活用の現状を参加者同士で確認しました。例えば学習サイトやアプリなどはほぼ活用している実状ですが、動画作成・バーチャル教室やデータベースの管理などはこれからの課題になると確信しました。次に「時間」「楽」をキーワードに、ICT活用における学ぶ側と教える側それぞれに生じる効果について分析しました。その中でも「反転授業」というICTを使った新しい授業スタイルは、時間を有効に利用できる効果として教える側から注目を浴びているICT活用の一つと言えます。またオンラインによるオンラインコースや会議・コミュニティーといったICT活用を通して、学習者と教師相互がつながる効果も考えられます。

 

中盤からはグループワークを中心に活用の実践を行いました。最初は学習目的に見合った学習サイト・アプリ・オンラインテスト・ツールなどを検索。たくさんあるアイテムから学習者のニーズに合うものを選択する目が必要となります。またマンガ、アニメなどのリソース活用では教師のアイディアが学習内容の幅を広げ、学習者の興味を引き出すきっかけになると思います。

 

このように授業や学習において、ICT,リソース活用とはあくまで「手段」であり、新しい授業スタイルや学習の可能性を広げる一つのツールにすぎないこと。そして時間や場所を気にせず、誰もが参加でき一人でも楽しく利用できるので学習者の学習意欲や動機づけにもつながることがわかり ました。今回セミナー前に事前に関連資料がメール送信されていたので、当日はすぐ取り組むことができ、これもICT活用における時間の有効活用の証明と確信しました。

参加者のみなさん
参加者のみなさん

(マラガ、斉藤先生)