1月21日サンティアゴデコンポステーラ大学の現代語学センターにてJFMDガリシア巡回セミナーが行われました。今回のテーマは、「教室活動を考える ファシリテーションとゲーミフィケーションを授業に活かす」でした。これは昨年秋に実施されたAPJEの研修会で取り扱われたテーマですが、今回はガリシア巡回セミナー用にアレンジしていただきました。
昨今、教師と学習者の在り方が「教師が教え、学習者が習う」から、学習者自身が教室活動を行いながら学び、教師はその活動がスムーズに行われるように導いていくファシリテーター的な役割を担うようになってきています。そこで今回は、初めに教育現場でのファシリテーターには、どんなことが必要なのかを教えていただきました。
そして次に、学習者がさらに効果的に学べるような授業を行うためにはと言うことで、「ゲーミフィケーション」について教えていただきました。これはクラスでゲームをすることが目的ではなく、時間制限やルール、勝ち負けなどゲームの要素を従来の教室活動に盛り込むことにより、学習者が遊び感覚の中で日本語を学んでいくことです。実際にセミナーの中で参加者が学習者になったつもりで、いろいろなゲームを通じて学びを体験いたしました。勝ち負けや時間制限のルールを取り入れることにより、課題を成し遂げたときの達成感が倍増することを身を持って実感いたしました。
最後に、講師の近藤先生から「楽しい授業をすることが目的ではなく、授業を楽しくすることにより、学習者がもっと積極的に授業に参加し、そのことによって学習者の日本語が向上することを目的とする」というお話がありました。「授業でどんなゲームをしよう」ではなく、「いつもの教室活動にどんなゲーム的要素を入れようか」の視点を持つことの大切さを教えていただきました。
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今回は参加者が少なったのが残念ですが、いつもながら充実感たっぷりのセミナーでした。
(ア・コルーニャ、野崎先生)