3月11日JFMDにて東京大学の峯松先生を講師にお迎えして、APJE初のオンライン参加型講習会OJAD講習会が開かれました。マドリッドの連休明けの平日ということもあり、会場参加は6名と少なめでしたが、オンラインにて15名の方が参加 、計21名が それぞれパソコン、タブレットの前に勢ぞろい。峯松先生のたいへんわかりやすい、かつユーモアに富んだお話を聞きながら、音声教育について色々学ばせていただきました。
「OJAD」とは、日本語教師・学習者のためのオンライン日本語アクセント辞書です。[1]約9000の言葉の東京方言アクセントを調べることができます。OJAD に ついては、すでに2014年に当会会員でもある早稲田大学の中川千恵子先生による講習会を実施しましたが、今回はその当時まだ開発中であった新プログラム「韻律読み上げチュータ スズキクン」を中心に、さらに向上したオンライン辞書について色々お話を聞かせていただきました。
講習会は2部構成で、まず一部では音声教育の基本となる、日本語アクセントやイントネーションの基礎知識等について、ハンドアウトを見ながらの説明を受けました。そして休憩をはさんでの第2部は、自分たちのパソコンを使っての検索作業の実習です。
OJADの機能は4つあります[2]が、今回はその中で動詞、形容詞、名詞を検索できる単語検索、そして新プログラム「韻律読み上げチュータ スズキクン」の2つの機能について講習を受けました。先生のお話を聞きながら、パソコンに向かって色々検索してみました。「スズキクン」では4種類の声や学習者の日本語レベルなど、色々検索条件を変えることができるので、参加者はみな楽しんで色々試してみました。日本人でもなかなか教えにくい音声指導の強い味方になってくれる、非常に頼もしいアクセント辞書を今後どんどん使ってみたくなる、たいへん有意義な講習会でした。
会場参加 林田 慶子
[1] OJAD オンライン日本語アクセント辞書 http://www.gavo.t.u-tokyo.ac.jp/ojad/
[2] 「単語検索」「動詞の後続語検索」「任意テキスト版」「韻律読み上げチュータ スズキクン」の4機能。