パンプローナ巡回セミナー
2018年9月22日(日)
会場:Civivox Jus la Rocha
講師:JFMD日本語教育アドバイザー・篠崎摂子先生
主催:国際交流基金マドリード文化センター
9月22日パンプローナで6回目となる日本語教育セミナーが開催されました。JFMDの日本語アドバイザー篠崎摂子先生をお迎えし、ナバラとバスクの日本語教師5名が参加しました。今回のテーマは『初級レベルの言語知識の学び方を考える―語彙と漢字を中心に―』。語彙と漢字を取り上げ、どうしたら学習者に言語知識を確実に身につけてもらうことができるかを考えました。
まず初級とはどんなレベルなのかをCEFR/JFSの説明と共に確認し、レベル毎に必要とされる語彙数そして日本語の語彙の特徴などを見ました。その上で、語彙の教え方や練習に有効な方法をそれぞれの経験を元に話し合いました。
漢字の学習では、漢字の読み方、書き方、意味、使い方を一つずつ教えるという段階から、漢字の知識を使って、整理しながら体系的・段階的に教えることが大切であると学びました。漢字の導入(オリエンテーション)、基礎(~100字)、整理(500字)、自習(~1000字・・・)と、それぞれのステージに合ったアプローチがあること。実際のオリエンテーション例を参考にしながら漢字学習の「道筋」を辿りました。漢字の導入では、漢字は難しくない、おもしろさと必要性を認識してもらうことが大切という篠崎先生の言葉が印象に残っています。漢字の多さ、複雑さにたじろく学習者を支える土台を共に作ることが、後に繋がる学習のための第一歩のように思えます。
また漢字教材の比較では、どんな教材をつかって、どのように学習を進めるか、より具体的なイメージを持つことができました。
漢字学習を授業に取り入れるために知っておきたいこと、これから実践してみたいこと盛り沢山の内容でした。
安野彩