日時 2021年2月6日(土)9時45分から17時40分まで
会場 オンライン
講師 吉岡慶子先生 (オランダ ライデン大学)
テーマ マルチモダリティと日本語教育「やりとり」と「仲介」活動を中心に
主催 スペイン日本語教師会、国際交流基金マドリード日本文化センター
参加者数 総会57名、研修65名(総数71名)
El sábado 6 de Febrero se llevó de manera online la 12º Asamblea General y taller de los miembros de APJE, contando con la participación de la profesora Keiko Yoshioka, profesora de la Universidad Leiden en Holanda.
El tema planteado por la profesora Yoshioka trataba sobre la “Educación multimodal y del idioma japonés, centrada en actividades de “interacción” y “mediación””, tema del cual estaba muy interesada de conocer en más profundidad.
En la primera parte del taller se plantearon varias preguntas como por ejemplo qué tipo de gestos usamos conscientemente, gestos que hacemos durante la clase y los que hacen los alumnos. Además del uso de modalidades como los gestos y las miradas que consideramos actualmente en las lecciones en línea.
Mi parte favorita de las reuniones son los talleres. En los mismos, entre compañeros de la enseñanza de japonés (en grupos pequeños ya formados de antemano) hablamos sobre las explicaciones de la profesora Yoshioka y comentamos los diferentes gestos que hacemos durante las mismas (e incluso gestos que hacemos online en esta época del corona). Estos gestos podían ser tanto aquellos que hacen los japoneses inconscientemente como aquellos que se usan para intentar expresarse los alumnos. Además que, al no poder verse bien la cara por la mascarilla es un problema saber qué quiere expresar el alumno o nosotros querer transmitir a los mismos. Entonces, como profesor, se prefiere que se pueda expresar corporalmente para un mejor entendimiento, por lo que en los talleres entre nosotros hablamos sobre ello.
Tras un breve descanso, en la conferencia se habló del lenguaje como recurso siendo comprensivo, coherente y transparente para cada nivel que tuviese el alumno, usando como medio el CEFR (Common European Framework of Reference for Languages:Learning, teaching, assessment), a través del Can-do statements, que describe lo que pueden hacer los alumnos de forma independiente según su nivel y ayudaríamos a allanar el camino cuanto más saben del idioma llegando a tener habilidades y funciones superiores. Así pues, dependiendo del nivel del alumno la recepción e interacción con él sería diferente. Usaríamos diferentes medios como pueden ser el social, cultural, textual o pedagógico para transmitir o escuchar un mensaje, ajustándose al perfil de tareas según cada nivel. Éstas pueden ayudar a los estudiantes a comprender los tipos de tareas que deben realizar para ser competentes en los diferentes niveles que tengan de japonés por medio de tres modos (por medio de conversación (interpersonal), escuchar y leer (interpretativo), escritura y expresión oral (comunicativa)).
Después de la explicación (la cual me fue un poco más complejo de entender con respecto a la primera parte), se realizó un segundo taller. En ésta teníamos que organizar una lección para estudiantes de nivel A2-B1 y qué medios usaríamos para ello. Tras escribir las respuestas cada grupo expuso sus ideas y se compartió en un documento compartido de Word para conocer las diferentes ideas que tenían los demás profesores de japonés.
Para finalizar, luego de plasmar las ideas de cada pequeño grupo, se llevó a cabo la rueda de preguntas.
En mi opinión fue una conferencia de lo más interesante ya que no solo se ven las diferentes ideas que tiene cada uno en su campo de trabajo sino que pudimos compararla con la charla enriquecedora de la profesora Keiko Yoshioka, y así llevarlo a cabo al propio alumnado y mejorar su idioma japonés.
Elisabet Hidalgo (テネリフェ)
2021年2月6日土曜日の午後1時半から5時半まで、オランダ ライデン大学より、吉岡慶子先生を講師にお迎えして、スペイン日本語教師会・国際交流基金マドリード文化センター主催による、講演とワークショップが行われました。会場はオンラインで開催され、研修会にはスペイン、日本に限らず他の国からのご参加もみられました。
研修会のテーマは、『マルチモダリティと日本語教育―「やりとり」と「仲介」活動に焦点をあてて』でした。私はマルチモダリティという言葉を聞いたのは初めてでしたので、日本語を教えるにあたって、それが一体何に関係してくることなのか、たいへん興味津々でした。
第一部では、主にマルチモダリティ―とジェスチャーについて話されました。表示された写真に、生徒ひとりがオンライン授業を通して画面から聞こえてくる説明をノートにとっていたり、3人が三角の位置で対面しながら話をしていたり、先生が黒板に書いているものを指さしながら説明していたりする教室内での様子が映っています。この様子が、まさにマルチモダルなコミュニケーションなのだそうです。授業におけるモダリティの組み合わせとして、日本語会話を教える際、音声言語、イントネーション、ポーズ、ジェスチャーが組み合わさってできています。ここ一年で急激に増えたオンライン授業でも、抑揚、ポーズなどの音声言語やスライドのデザイン、フォントの大きさ、色の配置や配分、形態(ブレークルーム)などのモダリティの組み合わせで授業がコースデザインされています。
つまりマルチモダリティ―とは、現実の社会でやりとりされる社会的記号は元来多様なモード(表現様式)の組み合わせで成り立つ、ということです。様々なコミュニケーションの形を組み合わせて、より効果的な相互行為を達成し、意味を生成するための方法です。コミュニケーションにおいて、言語と同じくらい大切なのです。
次に、マルチモダリティを形成する要素、言語と材料に焦点を当てて、やりとりにおけるジェスチャーについてお話されました。ジェスチャーは多くの場合、発話に伴う手や腕の動きで、内容的、時間的に発話と同期することが多いということです。教室内の学生のジェスチャーでは、理解を助ける(思考の)ためのジェスチャーであったり、理解・記憶の保持のために真似をするジェスチャーであったりします。また語彙不足を補い、談話のターンを保持するためのジェスチャーであったりします。
さらに教師についてのジェスチャーとその機能についても話されました。内容理解を促進させるための表情とジェスチャーについて、グラフを使ってご説明されました。教師の表情が内容理解の促進につながるかという調査の結果、教師の顔(表情)が見えていることが大事である、という結果がでています。描写ジェスチャーを入れた方が、生徒の語彙定着が良いことも結果としてでています。
こうしたジェスチャーの機能を理解しながら、次のワークショップではブレークアウトルームに分かれて、他の参加者の方々と話し合うことになりました。グループには以前にお会いした先生と、初めてお会いする先生がいらっしゃいました。自分がクラスで教える際、ジェスチャーを意識して使うことがあるか、またレベルごとにどのようなジェスチャーを取り入れていくことができるかなど、自由に話をしました。他の先生方と意見交換をしながら、わきあいあいとした雰囲気で進みました。
第二部では、『言語と社会・文化に焦点をあてて-CEFRの「仲介」とマルチモダリティ』と題して話されました。CEFRとはCommon European Framework of Reference for languagesの略で、提示される6段階は、さまざまな言語に対してのスケールが設定されています。学習者は社会的行動者(social agent)として、課題遂行能力が重視されます。そして言語の4技能(聞く、読む、話す、書く)のひとつとして仲介活動があります。この仲介活動は、日常的に様々な状況で起こっているそうです。例えば、外交、カウンセリングなど社会・文化的な仲介、口頭から筆記、文体の転換など、言語・テクスト的な仲介などです。
ではこの仲介活動を能力記述でどうしながら埋め込んでいくか、次の3つの仲介を挙げてご説明されました。1つめは、テクストを仲介するということ。特定の情報を口頭でまたは書いて伝える、講義、セミナー、会議などでノートを取ることなどです。2つめは、概念を仲介するということ。グループにおける仲間との協働を促進する、グループワークを主導し手助けができる能力です。そして3つめは、コミュニケーションを仲介するということ。友人や同僚との打ち解けた場面で仲介者として行動する能力や、微妙な場面や意見の相違のあるコミュニケーションを円滑にする能力です。こうした仲介によって、言語を適応化させたり、複雑な情報を簡略化させたりします。また、分かりにくいテクストを説明し、テクストの流れを整理します。
第二部の後に2回目のワークショップがありました。マルチモダリティを活性化する授業を考える、と題してグループワークが行われました。学生のペアワークで話し手はテクストの仲介(あらすじ)を、聞き手はコミュニケーションの仲介で相手の活動を質問しながら促すというアイディアが出ました。他にも、会話文を聞かせてその内容について学生が要約して説明するという考えも出ました。
この度の研修会で、初めて聞くマルチモダリティ―を十分理解することができました。このことを意識しながら、自己のコースデザインに取り入れて、より効果的な授業を行っていきたいと思います。また、日本語を学習する各学生の能力をうまく引き出せるよう、仲介活動を促進していければと思っています。
最後になりましたが、貴重なお話をしていただいた吉岡慶子先生、そしてこの研修会に携わった全ての関係者の皆様、心より感謝申し上げます。
木村 祐紀子
(スペイン カルタヘナ地方)